2006年03月07日

WBCで日本代表は何を目指すか?

WBC(ワールド・ベースボール・クラッシック)のアジアラウンドが終了しましたね。
初戦で中国、次いで台湾と、コールド勝ちを収めた日本代表でしたが、最終戦の韓国戦では惜しくも2−3で逆転負けを喫してしまいました。
これでアジアラウンドは2位での突破ということになり、3月12日からスタートする2次リーグ(B組の1位・2位と韓国との総当り)へと駒を進めることになります。
目標に掲げていた「アジアNo.1」としての進出は逃してしまい、世界チャンピオンを目指して不安を抱えての船出となってしまいました。

さて、今回の日本代表チームを見て、おやっと思う点はありませんか?
何が変わったって、イチローがもっとも大きく変わったような気がしませんか?
すでにあちこちで言われているとは思いますが、マスコミ対応もすごく明るくなり、何よりもチームを引っぱっていくぞという意志がとても強く感じられますね。
これまでのような孤高の職人というイメージが大きく変わったような気がします。
メジャーリーグを5年経験して、意識が変わったのではないかなどと言われていますが、本当にそれだけなのでしょうか?
変わったとしたら、どんな意識を持つようになったのでしょうか?

これはもちろん推測ですが、イチローは単なる世界チャンピオンだけでなく、日本野球と世界標準ということを意識して戦っているのではないでしょうか?
しばしば言われているような、望郷の念とはちょっと違うような気がします。
「向こう30年は日本に手は出せない感じで勝ちたい」
この言葉を文字通り受け取れば、圧勝をしたいということです。
しかし、たとえ10対0くらいで完封勝ちを収めたとしても、30年も手を出せないというのはちょっと大げさすぎる気がします。
日本野球が日本らしさを発揮して世界一になること、すなわち日本野球を世界標準にしてしまうことをイチローは目指しているのではないでしょうか?
もしそうであれば、他の国々はいわゆる日本流を自分のものにするまで長い歳月を必要とするようになるわけですから。

この発想は2004年シーズンに年間最多安打のメジャー記録を打ち立てたイチローだからこそのものではないでしょうか?
イチローは海を渡りましたが、自分のプレースタイルをメジャーに合わせて変えるどころか、逆にアメリカ人に自らのスタイルを認めさせてしまったわけです。
そしてもちろん、アメリカで確立されたイチローという個人を鍛えたのは日本野球です。
その日本野球を世界標準にすること、これこそイチローが新たに見つけた挑戦の舞台なのかもしれません。
まあ、あくまでもこれは想像であり、僕の個人的な願望なのかもしれませんけどね。

今までオリンピック等で、足並みばらばらだった日本代表に統一感が出てきているのは事実でしょう。
でも、本当に日本代表が目指しているものは何なのでしょうか?
単なる世界チャンピオンを目指しているのか、それとも世界標準まで視野に入っているのか?
こんな視点で2次リーグ以降のWBCを見てみるのは、いかがでしょうか?
posted by SNR at 10:50| Comment(2) | TrackBack(0) | 趣味・スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月06日

SNR通信 その4

みなさん、お元気ですか?
3月に入り、昼間はだいぶ温かくなってきましたね。
「春眠暁を覚えず」とよく言いますが、暁どころかこの時間になっても、ぼんやりとまどろんでしまう今日この頃であります。

さて、このまま放っておくと、いつまでも「ほんやりした文章」を書き連ねてしまいそうなので、気合いを入れなおしてランキングへと移りましょう。
今回の対象は、1月22日公開の「構造改革が虚業では困ります!」から、2月24日アップの「明らかになった政権担当能力?」までです。
ランキング方式は、これまでと同様に公開日から1週間の累積ページビュー数としております。
ではさっそく、気になるベスト5です!

1位 野党が劇場型を狙ってどうするのか?
2位 明らかになった政権担当能力?
3位 大荒れ通常国会は国民を幸せにするのか?
4位 「ただのチョコレート屋」のまなざしで
5位 あらためてプロとは何かを問う

今回は1位、2位ともに例の民主党・永田議員による「メール問題」となりました。
1位の「野党が劇場型を狙ってどうするのか?」が343ページビュー、2位の「明らかになった政権担当能力?」が233ページビューで、3位以下を大きく引き離してしまいました。
それにしても、この2週間はずっとこの話題でもちきりでしたね。
他の方のブログでも連日この話題を取り上げており、民主党から見れば問題を長引かせれば長引かすほど、自分たちのイメージをどんどん下げていくという悪循環でしたね。
露骨な民主党批判を展開するブログが多いなかで、当ブログはたとえ数の上で劣勢であったとしても、野党第1党である民主党が果たすべき役割は大きいとの視点から議論を展開しました。
この声が少しでも民主党に届いてくれれば良いのですが…。

3位の「大荒れ通常国会は国民を幸せにするのか?」はBLT4点セットと言われるなかで書いたもので、国会が大荒れになって本当に大切な問題が議論されずということにならないように警鐘を鳴らしたものでした。
皮肉にもこの予想は、4点セットではなく「メール問題」で当たることになってしまったようです。
最新の記事「民主党は坂の上に何を見ていたのか?」にも書きましたが、予算はいつの間にか衆議院を通過してしまいましたね。

4位の「『ただのチョコレート屋』のまなざしで」は、なかなかメダルがとれないトリノオリンピックについて書いたものです。
今回の対象となる記事のなかでも、もっとも気に入っているもののひとつです。
どうしても政治系のテーマが上位を占めることが多いなかで、僕個人としては嬉しい上位入賞です。
4位というところが、メダル一歩手前の多かったオリンピックを象徴しているのかな、なんて考えてしまいますけれど…。

5位の「あらためてプロとは何かを問う」は耐震設計偽装について取り上げたものでしたが、やはり政治系のテーマに関心が集まるようですね。
6位以下も政治系のテーマが続き、僕のお気に入り「『記憶を失った街』は『こころを失った街』?」は11位という結果に終わりました。
「表参道ヒルズ」のオープンに合わせて書いたもので、私たちの「記憶とこころ」が刻み込まれた街づくりを大切にしようという内容でした。
「表参道ヒルズ」にすでに行った方も、まだ行っていないという方も、政治系テーマだけでなくご賞味いただけると嬉しいです。

さて最後になってしまいましたが、おかげさまでこのブログも訪問客数が1万5千人を突破。
ページビューでも、まもなく5万の大台に乗る予定です。
次回、このコーナーでお会いするのは桜の季節でしょうか?
行楽シーズンも近づいてきましたが、これからも引き続き「SNRブログ」をよろしくお願いいたします。
posted by SNR at 14:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月02日

民主党は坂の上に何を見ていたのか?

渡部恒三元衆院副議長の民主党国対委員長就任と、きわめて異例な人事が行われました。
9月に控えた代表選挙をにらみ、たらい回しにされた人事を長老が引き取ったという形なのでしょうか?
しかし、永田議員の爆弾発言に始まった一連の騒動を振り返ってみると、この2週間はいったい何だったのかという虚しさだけが残ります。

「半年や一年は大いに暴れてみせましょう」
連合艦隊司令官の山本五十六大将がこう述べて始まったのが、あの悲惨な結末を招いた太平洋戦争でした。
まさか「1週間や10日は大いに暴れてみせましょう」と思ったのではないでしょうが、今回の永田議員の質問は、「そのうち新たな証拠もみつかるだろう」という見切り発車だったようです。
その結果、本人だけでなく二大政党の一翼を担うはずであった民主党に大きなダメージを与え、国会や政治そのものに対する不信感を高めてしまいました。

ところで、このように書くとまたもや太平洋戦争のときの教訓なのかとうんざりする方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、軍事的観点から見て冒険主義的な戦争を戦ったという意味では、日露戦争も同じようなものでした。
大国ロシアの隙をついて初戦の勝利を収め、何とか外債で戦費をつなぎながら、アメリカの仲裁に身を委ねるというのが、大雑把ながらも日露戦争の本質だったのです。

しかし、当時の日本国内の世論はそんな現実を知らずに、主戦論が大いに幅をきかせていました。
戸水寛人を筆頭に、東京帝国大学教授を中心としたエリート集団が、奉天会戦の勝利に乗じて「バイカル湖まで攻めよ」などという無謀な論調を煽ったのです。
同じ東大出身の永田議員を同罪だとは言いませんが、エリートが情勢を読めずに見切り発車をしたという点では似ていると思います。

このように薄氷を踏むような勝利であった日露戦争ですが、勝利という甘い現実を前に教訓として生かされることがなかったようです。
そして太平洋戦争の敗戦という形で、苦い体験を味わうことになったわけです。
ちなみに日露戦争の実態が明らかになったのは、戦後になって機密文書が開示されてのことでした。

しかし、いかに日露戦争が危ういものであったとはいえ、その背景には多くの人が認める日本の国益が存在していました。
まさに坂の上には曲がりなりにも国益というものが存在していたわけです。
さて、今回の民主党はどうでしょうか?
3月2日、2006年度予算案は何事もなかったかのように衆議院を通過していきました。
民主党は坂の上にいったい何を見ていたのでしょうか?
posted by SNR at 22:25| Comment(3) | TrackBack(7) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月28日

「ずるずるべったり」の行方

いわゆる「送金メール」問題で永田議員が謝罪会見を行いました。
民主党が永田議員に下した処分は半年間の党員資格停止で、合わせて野田国会対策委員長も辞任する模様です。
自民党側はまだ怒りが収まらないようですが、国民の立場から見れば騒動の発端から処理に至るまでに露呈した民主党の稚拙さがもっとも気になる点ではないでしょうか?
民主党による一連の対応のまずさはしっかりと反省されて、今回指摘されたさまざまな問題点が改善されるのかを見守るべきだと思います。
しかし、今回の騒動では一方的に民主党が株を下げたかのような印象をもたれていますが、果たして本当にそうなのでしょうか?

先日、日本総研理事長の寺島実朗氏が指摘していましたが、イラク戦争の際に大量破壊兵器があるという誤った情報に基づいて自衛隊のイラク派遣まで行ったのは、当の自民党政権だったわけです。
アメリカにしてもイギリスにしても、あのときの情報は誤りであったということが後に明らかにされ、それなりの検証が行われましたが、日本ではどうだったでしょうか?
小泉総理は「自衛隊の活動している地域は非戦闘地域」などという意味不明な逃げ口上を打つだけで、自己検証というものをまったく行いませんでした。
軌道修正をいつまでもできずに、ずるずると進み続けてしまうのは民主党だけの特質なのでしょうか?

日本における「歴史とはつまるところ思い出だ」と述べたのは小林秀雄氏のようですが、戦後を代表する政治学者の丸山真男氏は、同じように日本の伝統思想のあり方を「ずるずるべったり」という言葉で表現しました。
すなわち、日本人は過去と自覚的に向き合わないままに新しいものを次々と取り入れる。
このため過去はいつまでも客体化されず、「ずるずるべったり」と現在のなかに滑り込んでくるというわけです。
もう少し敷衍して述べると、日本人は過去の過ちに真摯に向き合い何が問題点であったのかをはっきりさせることができず、自己批判や自己検証をすることが苦手であるということにはならないでしょうか?

このように考えてみると、いつまでも戦争責任にけじめをつけることができずに靖国参拝問題を引きずり続ける日本の姿も、どことなく同じような構図に見えてきます。
「ずるずるべったり」の構造については、どうやら日本人全体で真剣に考えてみる必要があるようです。
今回の騒動についても、民主党はしっかりとした原因究明を行い、より良い国会論戦を目指して再出発していただきたいものです。
単なる個人の責任論に終始するのでは、またもや「思い出」を増やすだけですから。
posted by SNR at 21:18| Comment(4) | TrackBack(27) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月24日

明らかになった政権担当能力?

さまざまな重要ニュースを押しのけて世間を騒がせた「堀江メール」問題ですが、当の永田議員は静養と称して入院をしてしまいました。
一方で民主党の前原代表は、永田議員は辞職する必要がない、メールの信憑性についても偽者であるとは思っていないと発言したようです。
民主党幹部が主張しているように、メールの真贋よりも武部幹事長とライブドアの関係をめぐる疑惑を明らかにすることの方が大切だと思います。
しかし、それはあくまでもきっちりと自分たちの責任をとってからであることは言うまでもありません。
まずなされるべきことは、自分たちに降りかかってきた火の粉を振り払って、きっちり始末をつけることだと思います。

永田議員の入院と同じ日、伊藤公介元国土庁長官の政治倫理審査会が開かれました。
耐震偽装事件発覚の2日前に、小嶋社長と国土交通省幹部の面会を取り持ったことなどを含め、口利きや金銭授受があったのではないかという疑惑についての政倫審です。
疑惑の解明とはほど遠い内容のものでしたが、自民党からは早くも幕引きの声が上がっているといいます。
昨年末から民主党が追及を続けてきたこの問題についての報道は、メール騒動の前に明らかに小さな扱いに終わってしまいました。
このまま逃げ切り勝ちとなってしまうのでしょうか?

この2つの問題の背後には、政治家の「危機管理能力」という問題が大きく影を落としているように思います。
伊藤公介元国土庁長官の逃げ方は誠実さとはほど遠いものであり、お世辞にも誉められたものではありません。
しかし「危機管理能力」という観点から民主党の対応と比較したとき、自民党議員たちの能力の方が格段上だなと感じてしまう人は多いのではないでしょうか?
というのも、危機管理能力が自らの置かれた立場に対する合理的な計算に基づくものである以上、単純な誠実さとは相容れない部分があるからです。

今回の騒動を見て、2年以上前に起こった民主党の古賀潤一郎元議員による学歴詐称事件を思い出してしまいました。
あのときも自分に降りかかった火の粉を払うことができず、民主党の側も処分に手間取り大きく評価を下げました。
自分の身に降りかかった危機管理もできずに、内政・外交のさまざまな危機に対処することなどできるのだろうかと感じたのを思い出します。
あれから2年が経ち、一昨年の参議院選挙で躍進した民主党は、昨年の総選挙で惨敗を喫しました。
新たなスタートを切った前原民主党は、対案路線を掲げて国会論戦を挑むはずでした。
民主党はあのときから何も変わっていないのではないでしょうか?

日本でなぜ政権交代が起こらないのかについては、いろいろな議論があります。
これからの政権政党に政策立案能力が求められることは間違いないでしょうが、政権交代への最大の障壁は「危機管理能力」にあるのではないでしょうか?
ちらちらと垣間見える野党の危機管理能力不足も、有権者が選択を渋る大きな要因のひとつなのではないでしょうか?
「安全国会」を掲げる前に、民主党には自らの危機管理を徹底できるような政党に生まれ変わってもらいたいものです。
posted by SNR at 21:52| Comment(5) | TrackBack(20) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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