2006年05月18日

日本は世界の最貧国なのか?

バブル崩壊後の長い停滞があったとはいえ、景気回復が軌道に乗りつつある日本に、何てことをいうのか?
こんな意見もあるかとは思いますが、以下のようなマザー・テレサの言葉を聞けば、少しは納得していただけるかもしれません。

ひとりぼっちの寂しさと
誰からも必要とされないという思いは
もっとも恐ろしい貧困である


年間の自殺者が3万人を超えるような国が、果たして本当に豊かな国と言えるのか?
これが本日のテーマだったので、敢えて「最貧国」などという過激なタイトルを使ってみたわけです。
我々はこれまで何度も、「貧困に苦しむ国々で、毎日どれほどの子どもが栄養失調で死んでいくのか」などいう話を聞かされてきました。
「そういう子どもたちもいるのに、なぜ命を大切にしないのだ」と言われて、多くの人が頭ではその意味を理解できると思います。
しかし、それでも我々はこの物質的な豊かさを前に、人と人との絆の大切さを、つい忘れがちになってしまうのです。

確かに、人間は誰しも究極的にはひとりです。
ひとりぼっちで生まれ(双子の方もいらっしゃるでしょうが)、ひとりぼっちで死んでいきます。
だからこそ、本当は人との絆に無限の価値があるのですが、なかなかそのことに気がつけないため、多くの不幸な事態が生じてしまうのでしょう。

こんな話をしていると、ますます悲観的になってしまいそうですが、ちょっと視点を変えて、こんなふうに考えてみてはいかがでしょうか?
「捨てる神あれば拾う神あり」
日本人なら誰もが知っているありきたりな言葉ですが、一神教の国の人々から見たら、ずいぶんといい加減な考え方なのでしょう。
しかし、この言葉には、「たとえ一度失敗しても、それですべてが終わりというわけではない」という大切な価値観が含まれています。

このように考えてみると、日本古来の「八百万(やおよろず)の神(かみ)」という考え方は、現代社会にこそ必要な考え方なのかもしれません。
すでに述べたように、昨年まで7年連続して自殺者は3万人を越えており、「格差社会」などという言葉もすっかり定着してしまった感があります。
でも、一生懸命やって失敗しても、それは失敗ではありません。
そこから前に進まなくなったとき、初めてそれは失敗となるのです。

国会で現在多議中の教育基本法の「愛国心」などという概念よりも、日本社会に古くからある価値観を生かすことの方が、今の日本にとって本当は大切なのかもしれませんね。
posted by SNR at 20:10| Comment(5) | TrackBack(3) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
冗談ぬきで日本は最貧国だと思います。
都心に乱立する高層ビルは、蜃気楼です。
http://www.collectors-japan.com/nevada/main/m_060415_1.html
Posted by なっとく at 2006年05月23日 08:45
私は、今、溜め池を守る活動をしています。
300年前に造られた溜め池。モリアオガエルやクロヤツシロランが生息しています。
これを地域で守りながら、当時の人々の生活を知り、自然の楽しさを知って欲しいと思います。
溜め池を守っていく中で、心が育つと思っています。
しかし、地元の有力者は、自分達の利益ばかりで、これを潰そうと思っています。
これって、貧しいですよね。
Posted by 浮き草 at 2006年05月24日 20:27
浮き草さん、コメントありがとうございます。
それは確かに貧しいですね。物質的なものではなく、自然のものと共生していくことで育まれる豊かさは、ついつい忘れられがちですね。
近いうちにブログに書こうと思っていたのですが、僕は「忘れ水」という言葉が好きです。人に忘れられたようなところに、ひっそりと存在している水辺。水辺が実際に失われれば、「忘れ水」という美しい言葉も失われてしまうのでしょうね。
溜め池を守る活動、がんばってくださいね。
Posted by SNR at 2006年05月25日 09:51
別記事ですが、私のブログにTBありがとうございました。日本人には豊かさを求めるという価値観がないのだろうかといつも疑問に思っています。この島国はまだまだ鎖国状態かと思うことがあります。おかしいことはおかしいと思える人が少しずつでも増えていくことを願っています。
Posted by ユリカモメ at 2006年05月27日 19:55
ユリカモメさん、コメントありがとうございます。
豊かさと一口に言っても、いろいろありますが、精神的な豊かさという面ではどうでしょうかね?もともと日本には豊かな文化やつながり、そして自然との共生があったと思うのですが、これも定義によって意見が異なってくるのでしょうね。このテーマは、引き続き追求していきたいと思います。これからも、よろしくお願いいたします。
Posted by SNR at 2006年05月29日 17:49
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