2006年05月05日

「2+2=3」の謎

「2+2=4」なのに、なんで「2+2=3」なんだ!?
このように思う人もいると思いますが、それについては後半でお話しすることにしましょう。

話は変わりますが、数学が解決しなければならない大きな問題のひとつに、「ポアンカレ予想」というものがあるそうです。
「3次元の閉じた多様体で『基本群が自明』なものは、3次元球面しかない」というのが、どうやらその中身のようですが、もちろん難しい数学について僕はよくわかりません(わかる方がいたら、是非わかりやすく教えてください)。
この「ポアンカレ予想」を証明することで、いったいどれほどメリットがあるのかも、いまひとつ認識できないのですが、ロシアの数学者であるグレゴリー・ペレルマン氏が、どうやら証明に成功したのではないかというニュースが大きな話題になっているそうです。

もっとも彼が本当に証明に成功したのかどうかは、かなり慎重な検証をしてみないと明らかにはなりません。
なぜなら数学における証明とは、ひとつの例外もなく当てはまる、つまり普遍的に正しいことが立証されなければならないからです。
たとえば、誰もが習ったことのある「ピタゴラスの定理(三平方の定理)」でも、定理に当てはまる大きさの直角三角形をいくつ例証してもだめで、あらゆる条件の直角三角形にこの定理が当てはまることを言わなければ証明したことにならないということですね。

こういう数学の世界に比べて、我々が住む世界に関する法則はもっと緩やかに出来上がっています。
自然科学の法則にしても、社会科学の議論にしても、現実の世界ではさまざまな要素が複雑に絡み合ってくるので、数学のように普遍的に正しいと証明することはなかなか難しく、仮説検定というレベルでものを考えているのです。
どうやら仮説の内容は確からしいというところで満足するしかなく、少し時代が経てば、また別の仮説に取って代わられるということも、しばしば起こるわけですね。

さて、掲題の「2+2=3」についてです。
これはもちろん、いわゆる数式ではありません。
通称「2+2」(ツー・プラス・ツー)と呼ばれる、日米の外交安全保障問題に関する首脳会議がワシントンで開かれました。
日本側からは外務大臣と防衛庁長官、米国側からは国務長官と国防長官が出席するため、このように呼ばれるわけです。
もうみなさんお分かりかとは思いますが、「3」という数字は米軍再編のための経費として、日本が3兆円の負担を求められているのではないかということです。

政府関係者ですら寝耳に水だと発言するような数字ですから、一般の国民にとってはもっと不可解で驚きの数字であるのは当然です。
ましてや財政再建のための大きな負担を背負うことになる国民から見れば、憤りすら感じるような莫大な金額です。
多くのメディアが論評しているように、なぜこのような負担が必要であるのか、政府はしっかりと説明責任を果たす必要があるでしょう。

これは数学のような証明が必要な問題ではありません。
科学の法則のように仮説検定を行なって確からしさを示すものでもありません。
国民が評価としているのは、正しさや確からしさではなく妥当性なのです。
全員が納得するような根拠を示せないにしても、それでも政府はしっかりと説明して説得を試みる義務があるのではないでしょうか?
「2+2=3」でなく「2+2=2.3」だというような意見も上がっているようですが、いずれにしてもうやむやにして誤魔化すようなことだけはしてほしくないものですね。
posted by SNR at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 外交・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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