2006年04月21日

「山笑う」季節に誰が笑っているのか?

民主党がメール問題からの立ち直りを見せつつある一方で、
国民的な議論を巻き起こすことなく行政改革推進法案が衆議院を通過してしまいました。
姉歯元建築士の名義貸し、木村建設の粉飾疑惑、イーホームズの架空増資疑惑と、
耐震偽装問題の関係者たちの不正疑惑が次々と報道され始めています。

桜も散り新緑の季節がやってきましたが、何か変だなという気がしませんか?
行政改革を正しい方向で進めていくことも、耐震偽造問題の原因を明らかにして改善をしていくことも、どちらも重要な問題であるはずですが、マスメディアはそれをしっかりと伝えているのでしょうか?

行政改革推進法案が衆議院で審議され始めたのは4月2日のことでした。
景気回復の波を続行させること、無駄な歳出削減によって財政再建を図ること。
どちらにとっても重要な法案が、この行政改革推進法のはずでした。
しかし、テレビを中心としたメディアがこぞって取り上げていたのは、民主党の代表選挙に関する話題で、登場してくるのは、渡部恒三国対委員長や小沢一郎新代表の顔ばかり。
かんじんな法案の中身については、ほとんど報道されませんでした。
一方で、しばらくニュースがなかった耐震偽装問題ですが、こちらは姉歯元建築士の名義貸しや、木村建設の粉飾疑惑、イーホームズの架空増資疑惑と、またもや犯人探しの報道ばかり。

春の季語に「山笑う」というものがあります。
新緑が次々と芽生えてくるこの季節に、確かに「山笑う」という表現はぴったりなのでしょう。
しかし、どうやら国民にとってあまり喜ばしくない「笑い」を浮かべている人たちがいるような気がします。
先ほど挙げた2つの例を見れば、みなさんはお分かりになりますね。

行政改革推進法の最大の焦点は、公務員の削減であると言われています。
国家公務員を5年で5%以上純減、地方公務員を4.6%以上純減など、有権者にはそれらしい数字が踊っていますが、本当に大切なことはスリムで効率的な政府を目指すことであるはずであり、単なる数合わせではありません。
無駄な特別会計を廃止したり、不透明な随意契約や談合をなくしたりなど、有権者が圧力をかけて進める改革はいくらでもあるはずです。
しかし、そういう議論も起こらないままに、与野党議員のパフォーマンスの影で法案は通過していこうとしているわけです。

一方の耐震偽装問題も、本当に責任や改革を迫られているのは、偽装をやすやすとできるような仕組みをつくってしまった政府であるはずです。
イーホームズを確認資産機関として認可したのは国ではなかったでしょうか?
こちらもそういう議論が起こらないままに、関係者への捜査ばかりが取り上げられて、まるで問題が解決していくかのような錯覚が与えられているのです。

「山笑う」季節に、もっとも大きな「笑い声」をあげているのは、もしかしたら官僚たちなのかもしれません。
posted by SNR at 18:39| Comment(2) | TrackBack(10) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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