2005年12月06日

富裕層はホントに浮遊層?

今年の「新語・流行語大賞」が発表されましたね。
大賞は「小泉劇場」と「想定内(外)」。
さすがにキャラが立っている小泉総理やホリエモンは今年も強いですね。

我らが「ブログ」もトップテンに入っていることはめでたいとして、
毎年、いまひとつピンとこない言葉が必ず入賞していますよね?
今年だと「ちょいモテオヤジ」とかもそれに当たるんですが、
もっとびっくりしたのは、「富裕層」という言葉でした。

こういう言葉が選ばれちゃうご時勢なのですね。
「金持ち」という言葉が阿漕だから「富裕層」なのだそうですが、
「富裕層」の方がなんかかっちり階級化されているイメージがあって、
思いっきり下流に属する僕としては、ものすごくリアルに迫ってくるものがあるのですが…。


金融資産が1億円以上ある世帯は78万にも上るのだそうです。
こうした中に、あのヒューザーの小嶋社長も入るのかと思うと大変腹立たしいのですが、
「富裕層ビジネス」というのが次々と生まれてきているようです。
「レクサス」なんて言っているのはまだまだ甘いですよ!
1500万円の世界一周旅行!200万円のピアス!6000万円の時計!( ̄□ ̄;)

みんなで一斉に横並びでブランドに飛びつくのも考え物だけど、
なんで贅沢品っていうと、みんな揃いも揃ってこんなものばっかりなのでしょうね。
いわゆる「成金」っていうのと一体どこが違うのでしょうか?
なんか発想力に乏しいなと思ってしまうのは僕だけでしょうか…。

こうした「富裕層」が生まれた背景は「資産バブル」などいろいろあるのでしょうが、
所得税の最高課税率が37%という驚くべき低い水準に抑えられていることがあるのは間違いないでしょう。
その一方で、財政赤字は膨らみ続けて定率減税の廃止などが行なわれるわけです。
「富裕層」からもっと税金をとってくれよ!
こういう意見が出てくるのは当然のことでしょう。

しかし所得税の最高課税率を上げるという話になると、
必ず出てくるのが、あまり税率を上げると彼らが海外へと脱出してしまうという議論です。
富裕層は本当に「浮遊層」になってしまうものでなんでしょうか?

確かに高額所得者の税率を上げたところで、政府が無駄遣いばかりするわけですから、高額な買い物をすることで市場におカネを還元してくれる方がまだマシなのかな?
そんな気もしないでもありません。
ただ、やっぱり「富裕層」の方にはもうちょっと社会のことを考えてほしいものです。

企業の社会的責任(CSR)になぞらえて、
「富裕層の社会的責任」(Wealthy Social Responsibility?)とでも言えば良いのでしょうか?
寄付などの慈善活動を通じてでも良いから、自分たちが豊かになった社会への貢献というものを実践してもらいたいですよね。
ちょうど歳末助け合いの時期ですしね。
posted by SNR at 22:30| Comment(6) | TrackBack(2) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月05日

ネット選挙について少々:政治の中身はますます軽くなるのか?

自民党がいよいよネット選挙解禁に動き出すというニュースが流れています。
解禁を07年の参議院選挙からとしたところは自民党らしい気もしますね。
ここで多少負けても政権交代に直接はつながらないということなのでしょうか?

ただ、時代にマッチした法改正にはもちろん賛成です。
そもそも実態面でも理念の面でも、公職選挙法は時代の流れにまったく即していなかったわけですからね。
HPやメルマガ、ブログなどをはがきやビラと同じレベルの「文書図画」と規定していることだけでなく、お金持ちが資金力にモノを言わせことを防ぐという発想も古いですよね。
総務省の調べによれば、インターネット人口普及率は2004年に6割を超えているわけです。
有権者から見れば、情報へのアクセスがしやすくなることは良いことと言えるでしょう。

ネットと選挙について考えたとき大きなポイントは、以下の点にあると言えるでしょう。
@有権者と候補者の間の双方向的なコミュニケーション
A有権者どうしのコミュニケーションによるコミュニティ形成

前回の選挙でも「政治家のブログ発信」や「YES!PROJECT」などの動きはありましたが、
解禁によって具体的にどんな影響があるのかは、実際に選挙をやってみないとわからないことも多いのが実情ではないでしょうか?

おそらくネット選挙には良い面も悪い面もあるのでしょう。
政治家の側は自分に有利な形での世論形成に必死になるでしょう。
有権者の側は責任ある情報受信や発信を必要とされるようになるでしょう。
当然、「匿名性を利用したやらせによる世論形成」や「誹謗中傷合戦」、果ては「選挙関連を装った詐欺」まで出てくるかもしれません。
しっかりとした制度設計をするのは、なかなか難しそうです。

いろいろと議論が必要であることは間違いないでしょうが、本当に問われていることは政治の中身そのものなのではないでしょうか?
ネットはあくまでも手段に過ぎないわけです。
もっとも大事な政治の質を劣化させて、衣だけ膨らませるようなことがあってはなりません。
偽装が問題なのはマンションやホテルの耐震設計だけではないのです!
「改革」の偽装が大問題であることは、昨年の年金改革で明らかになったではありませんか?


具体的な法改正の議論は、来年の通常国会に向けて深まっていくでしょう。
その前にもう一度、ここ数年の「劇場型政治」で何が失われ、何が誤魔化されてきたのか。
既存メディアを含めて問い直すことが必要とされているのではないでしょうか?
posted by SNR at 22:20| Comment(2) | TrackBack(1) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月03日

大江戸探訪ぶらり旅はいかがですか?

街には堆く積み上げられた目に見えぬ地層のようなものがあります。
変わりゆく街、行き交う人々、吹きすさぶ時代の波。
失われた市井の面影を求めて街を歩いてみませんか?


なんて、今日はちょっと出だしの趣を変えてみました。
「ALWAYS 三丁目の夕日」という映画がヒットしていますが、
昭和を飛び越えて、はるか江戸時代までタイムトリップしてみるのはいかがでしょうか?

「東京時代MAP 大江戸編」という本を買いました!
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838103573/249-6088488-2603503
江戸時代の地図の上に半透明のトレーシングペーパーに描かれた現在の東京の地図を重ね合わせたものです。
「京都時代MAP 幕末・維新編」というのもあるようです。

江戸幕府開闢400年に当たる2003年あたりから、
あちらこちらで「江戸ブーム」のようなものが起こっていました。
また、時代劇や歴史小説などは数多の作品が次々と生み出されていますが、
僕たちがいま生活している東京という街とどのようなつながりがあるのか?
なかなか視覚的に理解していくことは困難でした。
「八重洲ブックセンター」の1階で、古地図を売っているのを目にしていた僕としては、
1冊で手軽に時代を超えたつながりを体験できるこの本は、まさに垂涎というべきものでした。

例えば、銀座や有楽町の辺りに行かれたことがある方は、外堀通りという通りが走っているのをご存知だと思います。
なぜ外堀通りというのか?
外堀が埋められたのは東京オリンピック前のことなのでご存知の方もたくさんいるでしょうが、
首都高速が通っている場所が江戸城の外堀だったわけです。
そして「有楽町マリオン」がある辺りに「数寄屋橋御門」という門があったのです。
いまは通りの名前と「数寄屋橋」という交差点名などに名残をとどめているだけですが、
昔はちゃんとお堀があって、橋がかかっていたんですね。

ちなみに僕は自分が昔住んでいた場所を調べてみましたが、
丹波長門守という人のお屋敷でした。
あいにく地図の範囲があまり広くないので、誰もがこんな遊びをできるわけではないかもしれませんが、自分がよく知っている場所に何があったのかを調べてみると、色々な想像力をかきたてられて楽しいものですよ。

それだけじゃありません。
ちょっと東京の地図を広げて見れば、
「小伝馬町」とか、「八丁堀」とか、「蔵前」とか、あるいは「目黒・目白」とか、
興味をそそるような地名がいっぱい並んでいます。
この「東京時代MAP」を片手に探求してみると、なかなか面白いことがあるかもしれません。
さらに好きな歴史小説や落語などと重ね合わせると想像力は無限に膨らみそうです。
たまにはゆっくりこんな遊びに興じてみるのも、それこそ江戸の「粋」なのかもしれませんね。

2005年もいよいよ師走を迎えてしまいました。
この東京で何が起こっているかといえば、例のマンション偽装問題です。
近代に入り次々と変貌をしていく東京という街の顔に、泥を塗るようなことが行われてしまったわけです。
そんなふうに考えると、ちょっと哀しい気持ちにもなりますが、
火事や震災、空襲や大開発…。
さまざまな営みから生まれるエネルギーを経て、この街はその容貌を変えてきたわけです。
人間の偉大な情熱だけでなく、愚かしさをも飲み込んでこの街が出来上がってきたこと。
そんなふうに僕たちが住んでいる街を見つめなおしてあげることも、ときには必要なのかもしれませんね。

追記:
もっと追及したい人には、「江戸東京重ね地図 XP対応版」というのがあるようですよ。
結構高いですけど、お試しあれ。
http://pub.maruzen.co.jp/shop/cd-rom/4901441205.html
個人的には明治時代の東京市と呼ばれていた頃の地図や、震災後に復興した街の地図、あるいは戦後復興の途上にある東京の地図あたりも、重ね合わせて楽しみたいのですが…。
posted by SNR at 21:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味・スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月02日

病も景気も気から?

日経平均株価が1万5000円台を回復したそうです。
東証の時価総額はバブル期の8割へと達しているそうです。
原油高によるかさ上げがあるにしても、消費者物価はプラスに転じているようです。
ボージョレー解禁日には、「ボージョレー風呂」なるものに入って喜んでいる人たちがいました。
プランタン銀座の調べでは、クリスマスで女性が男性に期待するプレゼントの平均価格は6万496円なのだそうです。

どうです?
何となく景気が良くなったような気になってきましたか?

まだなかなか無理かもしれませんね。
何せバブル崩壊以後、「失われた10年」と言われ続けてきたのですから…。

「日本の景気は回復したのだろうか?」
日銀の金融緩和解除なんて難しいレベルの話じゃなくても、
巷でよく話題になる問題でしょう。
ちなみに僕個人の感想を述べさせていただくと、
世間のムードなんかに惑わされずに、マイペースで行けばいいんじゃないか、
こう思うわけであります。
ノーテンキすぎるのかもしれませんが…。

「生きていると、どうやらリスクというものがつきものらしいぞ」
この10年間で、日本人の多くの人が学んだような気がします。
それはそれで、とても良かったと思うのですよ。
グローバル化で開放性が高まり、社会の流動化が進んでいけば、
これは致し方のないことなのですから。

結局のところ、
世間のムードがどうあろうとも、自分で将来設計を立ててスキルを磨くこと。
これこそが最大の武器なのではないでしょうか?
景気が悪くて会社がスキルアップをさせてくれないのであれば、
自分でビジネス・スクールに行ったり、資格取得を目指したりすればいい。

と思っていたら、すでに株式会社がMBAを提供するような時代になっていたのですね。
なんでも構造改革特区制度を利用して新しい大学院が誕生するらしいですよ。
http://self-revolution.seesaa.net/article/6120831.html

とうとう教育の世界にも構造改革の波が押し寄せてきているのですね。
どこかで何かを失えば、その分どこかにチャンスが転がっている。
そうそう悪いことばかりではないのです。

とにかく、
景気が悪いからといって、自分の心意気まで挫けてしまってはどうにもならないのですから。
景気の良し悪しに左右されない強い心意気をもつこと。
口で言うほど簡単なことではありませんが、そんな人たちが社会を真に活性化させることができるのだと思います。
景気なんていうものは、所詮みんなの気の集まりなのですから…。
posted by SNR at 18:31| Comment(1) | TrackBack(1) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月01日

牛肉だけでなく、ついにマンションまで全棟検査か?

「ぶっ倒れるにしても、前向きにきっちりと倒れていく覚悟です」というヒューザー社長の発言。
被害に合われた住民の方から見れば、とんでもない発言ですが、
どうにも救いようのない事態になっていることは間違いありません。

おまけに、日本ERIにも不正が発覚して、
もうどうにも止まらない状態になってしまいました。
問題のあるマンションを建て替えて、すべてのマンションを検査するコスト。
そして問題の責任を誰も認めようとしない業界の実態。
怒りを通り越して、あきれてものも言えない状態になってしまいそうです…。

でも、嘆いているばかりでは何も始まりません!
せめて、今度の再発を防止する意味でも、
今回のような事態を生んでしまった背景を少しでも整理して問題解決につなげなければなりません!!!

そもそも根底にあるのは、世の中のどこにでも見られる「代理委任関係」にまつわる問題なのです。
一般の人はマンションを自分で建設することができないのですから、
代理人の人たち(今回で言えば設計士や施行業者)に建築を委任するわけです。
このときに、代理人は依頼人が知りえない情報、
今回のことで言えば、まさに構造設計による耐震性の確保などを知っているわけです。
ここに落とし穴があるわけですね。
つまり、簡単に嘘をついて欠陥住宅を売れてしまう下地があるわけです。
国民の代理である政治家や官僚がよくウソをつくのと同じです。

そこへもってきて、マンションブームによる過当競争です。
価格が下がっているのに、さらに安い物を大量につくることで競争に勝とうとする。
悪しき市場経済の典型です。
この状態が行き過ぎるとどうなるのか…。
みなさんもお分かりになりますよね。

もちろん、不祥事が発覚すれば業界全体が、
いや、社会全体が被るコストは莫大なものです。

特にマンションのような、1単位あたりのコストが大きなものであればなおさらです。

もちろん、こんなことにならないために、
モラルハザードが起きにくいような制度設計をしなければならないわけです。
つまり多くの人が監視する仕組みをつくらなければならないのです。
しかし今回はそれが働かなかったというわけです。

いま確認審査業務を民間に任せたことが問題にされています。
ついこの前までホリエモン・ブームなどで、市場原理を叫んでいたのが嘘のようです。
あるいは、「民間にできることは民間に」というスローガンに踊っていたのは別の人たちなのでしょうか?

今回の件でも、市場そのものが悪であったわけではありません。
そもそも、市場自体には倫理などというものはないのです!
政府に検査を任せたって、政府自体に専門的知識や不正を見抜こうとする意思がなければ同じ結果を生むだけでしょう。

その一方で、市場自体の信頼は簡単に傷ついてしまいます。
そして下手をすると、全棟検査などという無駄なコストが重くのしかかかってくることになるのです。
信用回復のために制度設計を見直すことが性急になされるべきでしょう。
安易な市場批判が進みすぎぬことを心から祈ります。
posted by SNR at 23:20| Comment(0) | TrackBack(6) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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